決して映画大国ではないチェコにおいて、国民の20人に1人が見たという大ヒット映画『プラハ!』チェコ国民なら誰もが苦い過去として背負っている1968年の“プラハの春”事件を真正面から描いた社会派作品でありながら、悲しみを前面に押し出さずエンターテインメント作品として、現代の感覚で描いている。
監督フィリプ・レンチは、プラハ芸術アカデミー映画学部(FAMU)という世界最古の映画学校時代にチェコ黄金期の秀作『ひなぎく』(‘66)の監督ヒチロヴァーに教えを受けた。CMディレクターとしても名高い彼は、60年代当時チェコで流行していたポップアートのような幾何学セットを用い、ヒチロヴァーばりのカラフルで可愛いレトロ・ファッションとキュビズム・デザインを融合させた。